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第6〜10番札所report


第六番札所 壷阪山 南法華寺 (壷阪寺)

『岩を立て 水をたたえて 壷阪の 庭にいさごも 浄土なるらん』

2008.11.8と2022.4.5の2回訪れました。近鉄吉野線の飛鳥駅あたりから東の山を臨むと壺阪山の中腹に天竺渡来大観音石像を見ることができます。壺阪山駅から路線バスに乗り着いた先に境内への入口があります。
三大山城(岩村城、松山城)の高取城跡へとガイドさんに勧められたが今回は見送りました。高取城は日本三大山城の一つで登山口のガイドさんが案内されて観光に力を入れられている。
壺阪寺は、703年僧弁基が山中で修業中に水晶の壺の中に観世音菩薩を感得。その壺を坂上に安置し観音像を刻んで本尊されたことが寺の始まりとされています。

本堂は八角形をした八角円堂で十一面千手観音菩薩が祀られ拝殿が併設されています。仏教における八角形も聖なる意味があるのでしょう。

御本尊は”十一面千手千眼観世音菩薩”で「眼病封じ」のご利益は、病気に立ち向かう強い気持ちを授ける観音様です。

壺阪寺の本堂からの眼下には、大和三山の香久山、畝傍山、耳成山を見下ろせ、持統天皇(3人目の女性天皇)が遷都した日本初の本格的な都城的な藤原京跡(694年〜710年)を見渡せます。
新聞に壷阪寺の”仏桜”の写真が掲載されていました。満開の桜の花の群衆から石造の仏さんの顔を覗かせている風景です。


壺阪山の大伽藍寺院
壷阪寺の第一印象が至る所に石像があり、今までのお寺とは雰囲気が違いました。
拝殿から入場すると、信徒さんが持ち寄ったひな人形を並べた「大雛曼荼羅」が公開されていました。
今年は東京五輪2020から2020体が並んでいます。
礼堂から本堂に向かうと正面に本尊観音様が祀られています。
冬に訪れた時は、境内の木々は枯れていましたが、春は桜の海になり秋は紅葉で萌える美しい四季を楽しめるようです。

壺阪山寺の境内は広く天竺(インド)から渡来した大石像が要所に鎮座されよく整備されていると感じます。
境内の真ん中に県道があり、高架歩道で南側に入ると広いエリアに大きな寝観音と全長20mの立観音石像が建立され、写真撮影しようとしても全体が画面に収まらず、よくまあこんな石像を作ったものだと感心します。
境内には、鬼の魔除け橋の周囲には可愛い”魔除け面”が並べられていました。
300年前に盲目の沢市と女房のお里の愛を観音様の壺験により二人を助け沢市の目を開眼させたありがたい観音様です。
◆桜の時期は、壺阪寺への道が駐車場待ちで大渋滞していましたので注意してください。

第七番札所 東光山 岡寺 (龍蓋寺)

『けさ見れば つゆの岡寺の 庭の苔 さながら瑠璃の 光なりけり』

創建は飛鳥時代(593〜710)の天武天皇の皇太子の住まいになっていた岡宮を仏教道場に改めた寺とされています。

岡寺に到着すると仁王門が迎えてくれます。仁王門は濃い茶色をしており古式ゆかり感が漂って親しみやすい。
仁王門を通って右に三重塔を眺めながら石段を登り境内に入ると正面に逸話の竜蓋池があり、その奥に本堂があります。
本尊は、『如意輪観世音菩薩』で我国最大の塑像(土で作られた像)で最古の観音様です。
厄除けの観音様として私の厄払いと新型コロナの厄払いを丁寧に祈願してきました。
岡寺は厄除けの霊園です。新型コロナ(COVID-19)の対策祈願行われています。
本堂前の山を登り開祖墓をお参りして三重塔にでます。三重塔は濃い茶色で彩られこじんまりとしていて愛着感がある。
龍蓋池は、明日香の空に住む龍を義淵僧侶が井戸に封じ込めたと伝えられ、災害を取り除くとして信仰されて来たそうです。700年頃は、科学はどこまで発展していたのだろうか?。

空の雷雲、雷、稲光を見て龍が住んでいると思っていたのか?。
岡寺は正式には竜蓋寺とも呼ばれています。
岡寺は、シャクナゲ、ボタン、サツキ、紅葉が美しく花の御寺とも呼ばれています。今日は黄梅を撮影しに訪れました。
また、お花を切って手水鉢に入れて飾るいて、手水鉢に切り花を浮かべる風景は至る所のお寺で見られますが近年の流行ですかね。


第八番札所 豊山 長谷寺

『いくたびも 参る心は はつせ寺 やまもちかいも 深き谷川』

長谷寺の奈良と鎌倉は双子のお寺です。
奈良の長谷寺に祀られている十一面観音様は、721年に開基の徳道が一本の楠の大木から二体の十一面観音像を作り、一体を鎌倉の長谷寺へ送られ祀られた双子の兄弟です。

奈良盆地を縦断する大和川の上流の山岳地に長谷寺が建立されてます。
686年に天武天皇の病気の治癒を祈願したのが始まりとされています。
長谷寺は明治22年に再建された仁王門を潜ると目の前に339段の長い登廊の石段があります。石段の左右にアジサイが植えられ観賞して一歩一歩登っていきます。

長谷寺と言えば“アジサイ”です。“アジサイ”を鑑賞するために訪れました。

石段の登廊を登って踊り場にでると左手に本堂が建っています。

本堂は正堂と礼堂が組み合わさった構造をしていて、正堂と礼堂の間には通り抜け参拝道があります。通り抜け参拝道の右側の正堂には『十一面観世音菩薩』様が鎮座され縁結び・安産・美人・商売繁盛・立身出世・病気平癒のご利益があるということで、年金で平穏無事で健康に暮らせることを祈願しました。



五重塔は茶色に塗られ雄大にそびえていてアジサイが雄大さを引きだたせています。生憎の雨でしたがアジサイから雨露に濡れていると一層色鮮やかに見えます。
左側の礼堂には清水寺の舞台に引けを取らない断崖絶壁に舞台が張りだしています。これは1650年徳川家光の寄進とされています。
舞台から周囲を見ると山肌から水蒸気が発生し雲を生成ている様子が見渡せ神聖な場所を思わせます。礼堂の舞台に立つと下界が見渡せ山々へ目を向けると蒸気が舞い上がり自然の壮大感が感じられます。
石段にアジサイの鉢が置かれ色とりどりで飾られています。
『花の御寺』として名高い牡丹は、自分の容姿に悩んだ時「大和長谷寺の観音様に立願する。」と添えられた花で見る事が出来ますが、やはりアジサイのイメージで大きなお寺です。

●唐の皇帝の妃・馬頭夫人は顔が馬に似ていて、長谷寺の観音様に七日七晩祈願したところ、観音様の霊験によって絶世の美女になったそうで、そのお礼として牡丹の苗木が沢山送られ境内に植えられたそうです。


第九番札所 興福寺 南円堂

『春の日は 南円堂に かがやきて 三笠の山に 春るるうす雲』

JR奈良駅前の三条通りを東に向かい商店街の中を進み商店街から出たところに、右は猿沢の池、左に南円堂の入り口の石段の前に出ます。何気なく歩いていると通り過ぎるので注意する必要があります。
石段を登り着いた所に南円堂が建っています。

武みか槌命(たけみかづじ)が鹿に乗って大和の国に神様として移りになって大和国の安定と平和を願ったことが始まりとされています。奈良公園には東大寺、興福寺、春日大社があります。
南円堂は興福寺の南に立つ伽藍の一つで813年の創建とされています。

南円堂は八角形をしており内陣に本尊の『不空羂索観音菩薩坐像』が安置されています。
学業成就にひとかたならぬご利益があるからなのでしょうか
南円堂の横には藤棚があり5月には藤の花が咲きほころびます。
興福寺は歴史的にも有名です。興福寺は、大化の改新乙巳の変(645年)の首謀者の一人である藤原鎌足と藤原不比等ゆかりの寺院で藤原の氏寺です。

◆興福寺は法相宗の大本山の寺院。法隆寺、薬師寺も大本山の寺院で、かっては京都の清水寺もですが北法相宗と名乗って独立した経緯がある。南円堂をお参りした時には、興福寺の本堂、食堂、五重塔(第2位の高塔) も参拝してください。
 

第十番札所 明星山 三室戸寺

『夜もすがら 月を三室戸 わけゆかば 宇治の川瀬に 立つは白波』

京阪電車宇治線に『三室戸』駅があります。駅からは1Km程歩いた処に『三室戸寺』が建立されています。三室戸寺は沢山のご利益があり四季を通じて観光できる隠れお寺です。

入山口からの一直線の参道を進むと、アジサイ園、ツツジ園を見下ろすことが出来ます。があり山門を潜った先には石段に出会います。石段を登ると本堂の前にでます。
本堂は二層で重量感を感じる立派なお堂です。
770年の創建で宇治川の支流の滝壺に丈2丈の千手観音を見つけ祀られたそうです。
本尊の『千手観世音菩薩』様は身の丈30cm程の金銅仏の秘仏で、充実に再現された御前立が祀られています。延命・病気治癒・恋愛成就・災難除けなど多くのご利益があります。
境内の東は、ひっそりと三重塔が佇んで建っています。また、休憩所からは三室戸寺の境内が一望でき、山々の色彩、ツツジ園、アジサイ園が展望できます。残念ですが2022年にオープンされた梅園だけは見る事ができません。
◆”狛兎”
前のボールの石に穴が空いてます。そこから手を入れて願うと叶います。
◆”宝勝牛”
口の中に石のボールが入っています。手を指しのべ石のボールを撫でると勝運のご利益があります。
◆狛蛇(宇賀神)は金運のご利益。
宇賀神とは、古来、人間に福徳をもたらすと考えられている福の神たちの総称。 宝冠の中に白い蛇があるところから神として祭った白蛇。
「境内案内図」に示されている通り五千坪の大庭園には、日本庭園、梅林園、ツツジ園、アジサイ園など各種庭園があり一年中楽しめます。

日本庭園は中根金作の「与楽苑」があります。「与楽苑」は石庭と池泉庭園で構成され中央に小さな屋根付きの小屋があります。小屋に座っていると心地よい風が通り抜け、池を覗くと錦鯉が悠々と泳いでいて心が落ち着きます。また、池の周囲にはツツジや紅葉が植えられ四季を通じて美しい日本庭園になっています。
  『山吹や宇治の焙炉のにほふ時』−芭蕉

【アジサイ園】
6月は参道の東側に広大なアジサイ園があります。
赤、蒼色とりどりのアジサイが楽しめます。アジサイ鑑賞道ではカメラマンがベストポジションを求め群がっていています。
本殿へ行く石段にはアジサイの鉢が並べられ、龍が昇っている様子を表しています。(昇竜図)
【ツツジ園】
5月はアジサイ苑の奥にツツジの丘が広がっております。広大な敷地の丘があり、丘全体にツツジが造園されています。
丘のてっぺんから本堂の良い写真が撮影できるか行って見ましたが良い構図が得られず残念でした。
茶店もオープンされ、くつろげますがチョット暑いかな。
【梅林】
2月は2022年からは梅園がオープンしました。
参道を行き石段の手前に梅園への入口があり急勾配で危険だなと思いながら坂道を登って行きます。
梅園は山の南側斜面を開拓し陽が当たる場所に250本のしだれ梅が植えられています。
梅の幹は螺旋形や流線形をしていて枝垂れ幹が広がり梅の花が沢山咲き豪華に見えます。厳選された梅の木が植えられていると感じました。
◆本堂の東側斜面も開拓され始めており、今後何か植えられると思います。お寺ではなく植物園になってきたと思われます。
◆ここ宇治は、源氏物語の10帖の舞台で”薫大将”および”浮舟””八の宮”は三室戸寺を信仰されていました。
平安貴族たちは源氏物語にでてくる”薫大将”や”浮舟”および”八の宮”は三室戸寺を信仰されて「来世は極楽浄土に行きたい」「現世にはいろんな願いを通じて欲しい」として観音様をお参りされていた。
◆1573年室町幕府第15代将軍足利義昭の見方になり織田信長と敵対したため寺領を没収され衰退しましたがその後再建されました。